クックピット株式会社
代表取締役社長 本間 義広

調理師学校卒業後、約10年間日本料理屋にて板前として修業。
その後、レッドロブスターに転職し、約8年間スーパーバイザーやマネジメントに従事。
その頃、西麻布の博多ラーメン店「赤のれん」の味に魅了され、同店での修業を経て「福のれん」としての店舗を展開し、12年間で18店舗まで拡大。
培ったノウハウで、2006年に業務用スープの製造・販売を主業務とするクックピット株式会社を創業

本間社長は、長年飲食業界でご活躍されていますが、どのようなきっかけで創業に至ったのでしょうか?

私はこれまでに、日本料理やレッドロブスターなどで修業やマネジメントなどを経験してきましたが、とある時に西麻布の博多ラーメンの「赤のれん」というお店に出会ったことがきかっけで、クックピットの創業に至りました。
それまでも美味しいものを食べる機会はありましたが、赤のれんのラーメンを口にした時に、三層に分かれたスープの上層がぎとぎとだが上質のコラーゲンで、二層目が肉片の層、一番下層は飲み口スッキリで甘みのあるミルクのようなスープで、たった600円のラーメンですが、とても感動したのです。
その作り方を知りたくなり、次の日には雇い入れの申し込みに行き、なかなか採用してもらえなかったのですが、何回か通いつめ、翌月には洗い場から始めさせてもらえることになりました。
西麻布という土地柄か、お客様は有名人や富裕層が多かったのですが、その味を知らずに自宅で留守番をしている奥さんや子供達にも伝えたいと考え、多店舗展開を親父さんに提案し、大手食品メーカーの支援をいただき最終的には18店舗まで展開したのです。
その後吸収などを経て、私自身はそのノウハウを活かした業務用スープの製造・販売を主業務とするクックピット株式会社を創業しました。

なぜ、業務用に特化して展開をするようになったのでしょうか?

この味をラーメン屋だけでなく、居酒屋や社員食堂、家庭にも届け、本当に美味しいものを食べてもらい、世界中の人に笑顔になってほしいと思ったからです。
だから原料の「鮮度」と「甘み」にこだわり、無農薬鶏を使い、鮮度の高い完全無添加のストレートスープを製造しています。
現在では、自分の時間や家族と触れ合う時間を犠牲にすることなく、ラーメン店経営以外の幸せや喜びを手に入れていただきたい、本当に美味しいスープを知っていただきたいという思いから、約1500店舗に供給しています。

最近では、タイに工場をオープンしたと伺いました。

はい、タイは鶏の輸出四大国ですので、我々も1日に多くの処理をしている食肉処理場と提携しています。ハラール認証を取得した原料を用いることで、イスラム教のハラール市場を視野にいれた海外販路拡大を目指していきたいと考えています。
インドネシアやマレーシアなどで出荷は始まっていますが、最終的には中東やアフリカの方々にも届け、スープで世界平和を目指していきたいです。

今後は、どのようなことを目指しているのでしょうか?

海外販路拡大はもちろん、既存事業に関しては卸先を10,000店舗まで目指していきたいです。現在はラーメン屋以外にも、例えばカレーにも調味料として使っていただいていますので、そのように様々な料理や店舗で使っていただきたいと思っています。
それらのことを実現するためには、業界問わず仲間を増やしていきたいですね。成功していく秘訣としては、敵よりも仲間が多い方がいいと思いますので、もっと私や我々のスープのことを知ってほしいですね。

最後にメッセージをいただけますか。

何か実現したい事業や業態があったり、独立したいと思っている人は、他力が動くくらいやりたいと思っていることを口にしておくことが大切です。
私が最も大切にしていることは、『知覚動考(ともかくうごこう)』です。物事を知って、覚えることで、まず動くことが大切で、考えることは最後という意味です。
だから、どうすれば自分の願望が叶うかということを考えるのではなく、自分が実現したい思いや考えをまずは口に出して人に伝えることが重要だと考えています。
私自身も人を裏切らず、「義理と人情と人とのご縁」を大切に、仕事を続けてきた結果として今がありますので、今後独立を目指す方にも意識してもらいたいですし、一緒に飲食業界を盛り上げていきたいです。

「クックピット株式会社」を詳しく知りたい方はこちら
http://www.cookpit.co.jp/