株式会社Sfida Fabbrica
代表取締役 前田 和彦

イタリアのミシュラン星付きで修行をし、直接農家から取り寄せた旬の新鮮な野菜を使い、素材の良さを最大限に引き出す「トスカーナ流」を学ぶ。
軽井沢で「RK GRDEN」を運営し、2017年に「MK Farmers&Grill」をオープン。軽井沢にある美味しい野菜や食材を直接仕入れ、オーガニックで新鮮な食材を提供。
2018年2月3日には、MK MUSAI(無彩)を馬喰町にオープン。

前田社長は、もともと独立することを考えていたのでしょうか?

もともと、独立するつもりではなかったんですよね。
27歳から飲食業界に入り、14、5年経過してますが、前の会社は、20店舗程展開しており、統括なども担いイタリアに修行も行かせてもらったのですが、達成感を感じてしまい、料理人としての次の目標がみえなくなってしまったんですよね。
今42歳ですが、定年までこのまま料理人として働くのか・・ということを考え直し、独立を決めました。
あとは、独立を考えた時に「この人たちとお店をつくってみたい」という仲間に出会ったのも大きなきっかけですね。また、知り合いに「軽井沢のレストランが空くからやってもらえないか」とお声掛けいただき、それが独立したいと考えていたタイミングと重なった、というのがあります。

独立時に、業態などは考えていたのでしょうか?

単純に独立して、小さいお店に張り付いて、オーナーシェフをやっていくことは考えていなかったですね。
料理人の行く先として、飲食業界が厳しいことは見えていましたので、「飲食店」としてではなく、「企業」として独立して、店舗展開をすることは考えていました。
あとは、飲食店だけでの独立は考えてなく、自分らしい形態でやりたいと思っていましたので、自社プロデュースのウェディングや、別荘やクルージングのケータリングなどを行おうと考えていました。

なぜ、お店ありきではない業態を目指していたのでしょうか?

お店の厨房にいるのが閉鎖的で、それが嫌だな、と思っていたんですよね。
私自身もいろいろ経験する中で、料理人の存在意義がこれで終わってしまうのか、と考えたり、自分がいなくても店舗運営が出来ている状態ができあがっていることを実感して、その状況を変えたいと考えていました。
ケータリングを始めたのもそうですね。ずっと厨房にいる世界にいましたので、例えば「厨房がない場所から、お肉をどう提供するか」といったようなことを考えるのが楽しかったですね。
これらを事業としている人は少なかったですし、世の中でも必要とされると思い、ビジネスにもなるだろうなと思ったんです。もともと、人がやらないことにチャレンジすることや、隙間をみつけることが好きなこともあるんですかね(笑)。

現在のコンセプトやこだわりは、どのようなことを考えていますか?

「野菜の美味しさを伝えたい」という想いがありますので、問屋を通さずに、東京の方にその美味しさを伝えたいと思っています。
また、それらを味わったお客さんからは、「美味しい、おいしい」と言って下さることが多いので、これらを提供し続けることで、軽井沢の生産者を支援したいと思っています。8割くらいは産地直送でやっていますので、鮮度も保てますし、そのままでも美味しいんですよね。

今年オープンした東京の店舗のこだわりはありますか?

そうですね、今では、安くて美味しいお店は増えてきていますが、ちゃんとくつろげるお店は少ないと思っています。
このお店では、緑を置いたり、野菜を販売したりしています。
また、この水天宮前という立地は、古くからの文化と新しいものが融合された街だと思っています。内装も良くて、周りにカフェや飲食店などは少ないですが、あえてこの立地を選びました。

今後、店舗展開もされていかれると思いますが、どのような方と一緒に働いていきたいですか?

「素直な人」ですね。素直な人って、最終的に可愛がられると思っているんです。困った時には、誰かに頼る時があると思いますので、そういった時には助けられると思いますし。あと欲を言えば、やる気があって、向上心がある人ですね。
そういった人たちには、失敗を恐れずに、楽しみながら、どんどん挑戦していって欲しいですね。そして、人に愛される人になって欲しいと思っています。
そして、彼らがやりたいことを叶えられる会社にしていきたいと思っています。お店を持ちたいっていう人がいれば、お店を渡すことも考えていますし、初期投資がかかることであれば、そこを助けることをしたいです。

最後に、今後の一手を教えてください。

そうですね、現在の店舗である、「MK」と「RK」を展開し、どんどん認知させていきたいですね。「MK」は、実は私の名前のイニシャルをとっているんですよ。
また、人材育成を強化していきます。人材が一番だと思っていますし、成長させていくことですね。店舗数が多いからといって、従業員が幸せかというとそうでもないと思いますし、反対に、少ないからといって疲弊している訳でもないと思っているんです。だから、闇雲に店舗数を増やすことは考えていないですね。
従業員はお客様が一番、社長は従業員が一番だと考えていますし、利他の心を持ち続けていきたいですね。
社名でもある「Sfida」は挑戦、「Fabbrica」はつくり続ける、という意味をもっています。やらないというのは現状維持となりますし、それだけだと置いていかれてしまいますので、常に挑戦し続けていきたいですね。

「株式会社Sfida Fabbrica」を詳しく知りたい方はこちら
https://www.sfida-fabbrica.com/