フューチャーデザインコンサルティング株式会社
代表取締役 小山 武仁

中小企業診断士・税理士・行政書士 小山武仁事務所代表
大学卒業後、2000年に税理士事務所に入所。その後、大原簿記学校へ就職し、会計や株式投資講座・経理実務講座を担う。
その後は、アメリカのレストランチェーンの日本進出に伴う日本法人の立ち上げに従事し、飲食店のコンサルティング、ITの企業で上場準備、外資系税理士法人を経て、独立。
フューチャーデザインコンサルティング株式会社代表に就任。

早速ではありますが、士業を目指したきっかけを教えてください。

大学卒業時に留年したことがきっかけで、大手銀行の内定を取り消されてしまいました。周りが卒業していく中で、本当に死ぬことも考えたのですが勇気もなく、ちょうどその頃に祖父が亡くなり、税理士にお世話になったことがありました。
うちはサラリーマンの家系でしたので顧問税理士などはおらず、相続について誰に何を聞けば良いか分からない状況の中、父の知り合いの税理士に依頼し、お世話になったことがきっかけで、税理士という職業があるということを知りました。うちのように誰にも相談できる相手がいないような人をターゲットとして、そんな人たちの役に立ちたいと思ったのです。
その後、大原簿記学校へ通い、やはり相続税を武器にしたかったので、相続税に特化した事務所に入所しました。当時は、入所の要件を満たしていないにも関わらず、履歴書を持って直接訪問し、「相続税がやりたい」という熱い想いを伝えました(笑)。
実際に、相続税に特化している事務所だけあって、たくさん経験させていただきましたね。

その後、独立を決意したのは、どのようなタイミングだったのでしょうか?

相続税を依頼される方は富裕層が多く、金融機関や他の士業などの専門家も当たり前のように関与している環境でしたので、お客様の夢を叶えて「ありがとう」と言っていただけたり「助かったよ」と言っていただけることは、あまりありませんでした。
もともと、相談する人がいないような人たちの支援をしたいと考えていましたので、本当にやりたかったことかと考え、そうではないという気持ちがめぐっていました。
そのタイミングで、中学の友人から飲食店の立ち上げを手伝って欲しいという声をいただきました。それまでの会計実務の経験を活かして手伝っていたのですが、そこで自分は会計、お金のことだけを支援していてはいけないと感じたのです。
飲食店のオープンで必要なのは、物件選びやコンセプトづくり、メニュー決め、人材採用、業者手配などであり、経営で大事な「ヒト・モノ・カネ・情報」の中で、私が今まで税理士事務所で扱ってきたのは、おカネだけでそれではお客様の力になれないなと気づきました。
そして、大企業のサラリーマンでも良いのですが、それよりも中小企業で働いている方々の夢を叶えるお手伝いをした方が、もっと力になれるところが大きいのではないかと考えたのです。それが、独立を決意したタイミングでした。

簿記学校での講師もされていると伺いました。

そうですね。大原簿記学校での講師の仕事も、もともとは人前で話せるようになることを目的として入ったのですが、受講してくださる皆さんは、人生をかけて授業を受けにきてくれているので、私自身も授業中に一生懸命なみんなの姿を見て涙を流すこともありました。
税理士受験は働きながら勉強できますが、仕事をする時間や家族と過ごす時間を削って受けにきているこの人たちの役に立ちたいなって本気で思って、入社時は1年で辞めようと思っていましたが、今でも続けています。

税理士を目指す方の支援もされているのですね。
その他に、強みとしていることはありますか?

実は、お客様のところに伺う際は、夏だと麦わら帽子とスニーカーで訪問します(笑)。居酒屋での勤務経験があるので「現場を知っている」ということを強みにしていますし、お客様もスーツだと堅苦しくて話しにくいのではないかと思っています。
飲食店は、お金だけでなく人や情報も大切で、オーナーよりも現場のスタッフが困っているようなこともあり、その解決がお店の改善につながることもあるので、現場に出て、ホールや皿洗い、メニューやレシピ決めなどのお手伝いをすることもあります。事務所に閉じこもっていては本当の意味での相談相手になれないですから。

今後、目指していることはありますか?

当事務所では、スタッフそれぞれの個性を活かした経営をしていきたいですね。
一般的な税理士事務所の組織はピラミッド型で効率重視の体制をつくっていますが、当事務所では、税理士以外の資格がある人や、資格がなくてもお客様から信頼されているスタッフも多いので、効率性よりも税理士事務所の枠に収まらない多様なサービスをつくることを常に意識していきたいですね。
また、税理士は他の士業と比べると、お金と法律の両方の視点からお客様の悩みを解決することができるのが特徴だと思っているので、お客様との信頼関係をもとに、現場やヒト、心を大事にしたサービスを提供していきたいです。

それらのことを実現していくために、どのような方と一緒に働いていきたいですか?

今までの業界の常識に捉われない人ですね。
当社が掲げている「7つのお約束」にもありますが、「常識にとらわれない」「上から話す先生ではなく、下から支えるパートナーを目指す」「できない言い訳でなく、できる方法を考える」「お客様からも学ぶ」「必ず自分の頭で考える」「プラスを作るコンサルティング」「Cool Head&Warm Heart」に当てはまる方ですね。
我々も、職歴や資格だけでなく個性を活かして自分の名前で仕事ができる人が増えるようになればいいと思っていますし、生まれや性別、学歴でなく自分の努力で人生が決まるような時代に向けて、一緒に頑張っていきたいと考えています。

最後に、メッセージをいただけますか。

資格は目的ではなく、手段だと思っています。
資格というのは、目にみえない能力をみえる化したものであり、スキルがあるということを形にしたものでしかないと思っています。自分の能力がみえる化されることでフィールドは広がることもありますが、人の魅力は資格でみえるものだけではないと思います。
今後、AIなどが人間を超えると言われていますが、私たちがお客様に寄り添って、オーダーメイドでサービスを提供することができれば、恐れるものではないと思っています。
危機感は持つべきだと思いますが、悲観的にはなってはならないと思っていますし、アンテナは高める必要はあると思いますが、周りに左右されず自分で信じた道を突き進んでいけたらと思っています。

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https://www.koyamatakehito.com/