代表社員 福島 美由紀
慶應義塾大学卒業後、大手商社に就職
1990年に税理士試験合格。同業務にたずさわり、2002年に福島会計を開業。
2011年に、税理士法人に組織変更
税理士を目指されたきっかけを教えてください。
実は、学生時代は税理士を目指そうとは思ってもなく、大学卒業後は商社に入社しました。
当時は、女性は男性のパートナーとしてお茶汲みやコピー取りとしての役割が多く、入社後に配属先が決められるような時代でした。
私は英文科でしたので、経理と営業の中間の部署に配属されたことで、OJTで簿記の勉強を始めたことがきっかけとなり、貸借や仕訳などがパズルみたいに合致していく面白さを知りました。
その後、その会社を寿退社するのですが、子供が2歳くらいの時に主人が会社を経営していましたので、サポートするには経理が最適だと考え、再開してみたところやはり面白いと感じたのです。
簿記の1級を取得後、税理士の資格も取れるのではないかと周りからも促され、3年で5科目を合格することが出来て、税理士資格の取得にいたりました。
その後、独立を目指したのでしょうか?
それから、資格取得をしたものの実務経験はなかったので、子育てをしていた10年間くらいは会計事務所でパートとして働いていました。
その勤めていた会計事務所の先生から引き継いで欲しいというお話をいただき、ちょうど税理士法の改正があった年に、下の子供が中学校に進学するタイミングと重なったこともあって、独立を決めました。
独立してから、今までに苦労したことなどはありましたか?
スタッフが8人になった時に半数が辞めてしまうということがあり、その時は苦労しました。経営理念に共感してくれる人を採用しようと考え直しましたし、その年は赤字覚悟で自分自身の知識のインプットの期間に充てました。
それまでは私自身も忙しく勉強に時間をあてられていなかったので、研修に参加したり、新規開業のお客様向けにホームページなどもリニューアルすることで、ご依頼いただくお客様が増えていきました。
組織としての構築をはかっていったのですね。
そうですね。その後またスタッフが10人を超えて増えてきた時に、監査法人で実績を積んだ娘が参画してくれました。何千人もいる組織を経験していますので、組織構築の必要性や人事制度、経営計画書の作成や、数字管理の徹底等を一緒に見直していきました。
そうすることで、私自身がもっと経営に携われるようになり、組織としても人が増え、現在では20名程度で、業績も毎年15~20%ずつ伸びています。
業績拡大をし続けるにあたり、強みはどのようなところにあるのでしょうか?
クラウド会計を活かした業務改善や経営支援などのコンサルティングまで行っていることだと思っています。業務改善は入り口であり、経理の仕組み作りをご支援することで、正確でタイムリーな数字が把握できるようになり、経営課題が見えてきます。その課題に対するソリューションを一緒に考えます。また、他士業の先生やHP制作会社、IT系の会社等とのアライアンスが出来ていますので、ワンストップで経営の課題に対する最適な解決策をご提案出来ます。
また資金繰りであれば、銀行との太いパイプがありますので融資や、補助金申請など資金調達のご支援まで出来ることですね。
今まで廃業する会社はありましたが、倒産した会社は17年の間で1社もないんですよ。それもきちんと数字をベースにリスク管理を行い、早めのアドバイスをしてきたからだと思っています。
そのようなコンサルティングの部分が、お客様からも喜ばれているのでしょうか?
そうだと思います。それと女性であることから、お客様が本音でお話してくださることも多いです。男性の社長だと特に男性の先生に対して弱音をはけなかったりすると思いますが、そういった部分も包み隠さずお話し頂けるので、包括的なアドバイスが出来るのだと思います。
今後、相続なども発生する中で、長期的に安心して任せることが出来るとおっしゃっていただくことが多いですね。
今後、どのようなことを目指しているのでしょうか?
会社の規模を大きくしていきたいとかはあまり考えていません。売上はあとからついてくると思いますので、ご縁があってご依頼いただくお客様や同じ方向を向いて働いてくれているスタッフ全員に幸せになってもらいたいと思っています。
そのために今後もっと付加価値のあるコンサルティングなどを行って、お客様満足と従業員満足の両方を追い求めていきたいと思っています。自分の子育ては一段落しましたので、今後はスタッフを育て、やりがいをもって働ける職場環境を作りたいと思います。
どのようなスタッフと働いていきたいですか?
社会貢献の出来るやりがいのある仕事だと思っていますので、当社の理念に共感し、同じベクトルをもって働ける人ですね。
自分の頭で考え、行動し、自分の力を最大限発揮できるような人と働きたいですし、深い信頼関係の持てる組織にしたいと思っています。
また、女性や子供がいる人でも働きやすい労働環境を創っていきたいです。
最後に、メッセージをいただけますか。
税制改正が毎年ありますので、会計人は誰でも毎年スタートラインは一緒です。そこからは勉強をしているか、していないかだと思いますので、参入障壁は低いと考えています。またAIに取って替わられる仕事の筆頭のように思われていますが、ITに使われるのではなく、それらをどう使うかだと思いますので、まだまだ伸びていく余地のある仕事だと考えています。お客様が困っていることやビジョンを聞いて、経営者のパートナーとして会社の未来を一緒に創っていく素晴らしいお仕事です。
そういったことを実現していきたい方と、みんなでこの業界を盛り上げていき、変化の激しいこの時代においても、一つでも多くの「良い会社」を創りましょう。
「税理士法人福島会計」を詳しく知りたい方はこちら
https://www.fukushima-ta.jp/