中村太郎税理士事務所
所長 中村 太郎

大阪府生まれ。大学卒業後、サービス業の会社に入社。
その後、2000年に辻正夫税理士事務所に入社。2004年に税理士試験合格。
2006年、みのり税理士法人 東京支店代表に就任。
2011年、中村太郎税理士事務所を開業。

早速ではありますが、税理士を目指したきっかけを教えてください。

正直、大学卒業の時は、税理士を目指そうとは思っていませんでした。
当時は就職氷河期でしたので、多くの会社の面接を繰り返し、唯一受かったサービス業の会社に入社しました。その会社はゲームセンターや飲食業などを展開している会社でしたが、配属がパチンコ店で、そこで働く先輩社員をみているうちに、将来に不安を抱きました。
そこで、自分に向いている仕事はないかと考え、タイピングや電卓検定、システムアドミニストレータ、行政書士、法律など様々な資格にチャレンジしたのですが、その中で簿記の資格に出会ったことがきっかけです。
3級を独学で満点合格し、2級も独学で受かり、これは自分に向いているのではないかと思い、簿記の一段階上の資格がないか調べたところ税理士や会計士があり、働きながら取得することのできる税理士を目指しました。

資格を受けたことがきっかけだったのですね。
独立については、どのようなタイミングで決意されたのでしょうか?

私の父親の友人が税理士事務所を立ち上げる時に、アルバイトとして働かせてもらうことになり、1年で正社員に登用していただき12年程勤務しました。その後、税理士試験に合格したタイミングで、東京支店の立ち上げを任せていただきました。
支社の代表ですので、経営者とは異なり重要事項の決定をすることはあまりない反面、お客様である社長との相談は多くありました。
私自身も経営者と同じ目線で、実際に経験したことを通して、相談や提案をしていきたいと思いましたので、独立を決めました。

これまでの経営において、危機などはありましたか?

2011年11月28日に開業をして、1年目の年末に開業資金が底をつきて、年末に預金残高が5000円くらいになってしまったことがありました。
独立当初からのお客様を大事にしながら、そのお客様の紹介や周りの行政書士や弁護士、司法書士などの士業の方々からも紹介いただき、徐々にお客様は増えていきました。
ホームページも1年目からつくり、SNSも活用し、ブログも当時は毎日のように更新することで、ブログからの問合せがあったり、メディアへの取材にもつながっていきました。

それらの取り組みから、強みとなっていることはありますか?

税務の業務として、税金の計算は支出が主となりますが、経営革新等支援機関の認定も受けていますので、補助金申請や融資申請代行など、入ってくる資金の支援までさせてもらっていることにあると思っています。
特にものづくり補助金の申請に関しては、2年間で11社のお客様に対して、2億円超の補助金を獲得し、お客様に喜んで頂いております。

なぜ、それらのことができるのでしょうか?

現在、スタッフを入れて6名で対応していますが、補助金・資金調達事業の専門部署を設けていることにあると思っています。また、業務提携などを組んでいる相手や誰と仕事をするかが重要になってくると思っています。
例えば、歯医者や医者を専門とする行政書士の方と一緒にお仕事する機会が多いですが、その際に購入する機械の調達をするお手伝いなどもしています。
また、企業とのやりとりはchatworkを利用したり、Googleカレンダーやその他のクラウドサービスも使っていますので、簡単に情報を共有したり、他士業の方と連携することで、レスポンスが良い、書類提出が一度で済む等の便利な点が多いため、お客様にも喜ばれています。

今後、目指していることはありますか?

まず、50人以上の会社にしていきたいですね。
以前までは、多ければ多い程いいのではないかと思っていましたが、あまり多すぎると人の顔と名前が一致しないと考え、金八先生のようなクラス、組織を目指して、従業員と密接に関わり合うことでお互い成長していきたいですね。
また、現在息子が9歳で小学校4年生なので、自分が65歳になる22年後までには息子に今の事務所を継いでもらいたいと思っています。最終的には、息子が他の道を選ぶのであれば、継がなくても良いとも思っていますが、息子が自分自身で「この事務所を継ぎたい!」って思ってもらえるような会社であれば、従業員にもお客様にとっても良い会社だと思ってもらえるのではないかと考えています。
その実現のために、お客様や従業員、仲間のことを考えられる人と一緒に働きたいと思っています。

最後に、メッセージをいただけますか。

税理士のように、経営者や経理責任者と直接お話できる職業は少ないと思っています。
人生で一番大切なのは、命や家族だと思いますが、その中でもお金は重要で、税理士はその会社のお金を丸ごと拝見させていただき、密に会話し、包み隠さずお話をしていただくことが多いです。
私自身も経営者と膝をつきあわせて支援をしたいと思いましたし、やりがいのあるお仕事だと思っています。また、税理士業は先生業ではなく、サービス業だと思っています。
ご依頼いただくのはお客様であることを忘れずに、これからもお客様に喜んで頂くことに対して、真摯に取り組んでいただきたいと思っています。

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https://www.nakamura-taro.com/