代表取締役 中澤 由紀子
ヘナ・白髪染めアドバイザー。人よりも激しい髪の縮毛・過酷な傷みに悩み、ヘナと出会ったことが契機となり、単身インドへ。独自に選定したヘナが評判を呼び、専業主婦から一転しグリーンノートを設立。これまでにのべ2万人以上の髪の悩みを聞き、改善に導いてきた実績を持つ。
これまで、安心ではあるが時間がかかる、1度染めでは濃く染まらないと思われていた植物性のヘナ染めに、ハーブの相乗効果の研究を取り入れ、早染め・黒茶染めを実現。 自身が開発を手がけた、国内初の早染めヘナ、国内唯一の正規オーガニック認証ヘナが革新をもたらし、大きな話題を呼ぶ。
現在は、全国で化学染料やヘアカラーの害、経皮毒などについて、講習会を精力的に行っている。
早速ではありますが、中澤社長が起業に至った経緯を教えて下さい。
普通の人よりも髪の悩みがかなり深刻だったんです。
だから、同じ境遇の人をヘナで助けたいと思ったのが、起業のきっかけでした。
若い頃から、病院に行っても治らないほどの花粉症やアトピー。健康にも様々なトラブルを抱えていて、その上、美容面では救いがないほどのひどい髪質に悩まされていました。
普通の人が使っているシャンプーも、髪が傷んでバサバサになり、オオカミのように毛が逆立ってしまうので全然使えませんでした。どんなに高いシャンプーを使ってもダメ。くせ毛が強すぎて縮毛矯正のたびに、傷みがひどすぎて切れるほど。
年齢を重ね、白髪があらわれてくると、悩みはさらに深刻に。
ご存知のように、化学染料はかなりダメージがあるから、健康面にも負担がかかってくるでしょう？
染まりはするけれど、カラーするたびに髪がクズクズでボロボロ…。触ると切れてしまうくらいひどい状態になってしまうんです。
かといってパートで働いていたものですから、白髪染めのままではいられなくて、当時油性マジックで白髪を黒く塗ったりしていたんですよ(笑)
私ほど髪に悩んでいた人はいるのかしら…という感じでしたね。
そんな時に出会ったのが、インド産のハーブで染める『ヘナ』でした。
初めてヘナをした時の感動は、とても言葉では言い表せません。
ヘアカラーなのに、全然頭皮がピリピリしない。髪が傷まないし、それどころか髪の１本1本がふっくらして、ハリやコシが出て丈夫になっているんです。
今までなかった艶がでて、潤っているのが分かり、心から驚きました。
そして『一生分のヘナが欲しい！』と思いたち、その勢いのまま単身インドに飛び立ったんです(笑)
自分が使って素晴らしいと思ったものですから、友達にも広げていきたいと思いました。
現地から仕入れて帰国し、知り合いの店舗や健康食品の店舗に置かせてもらったところ、評判を呼び、その後大きな会社とお取引させていただけるようになり、会社を作りました。
今までのご経営において、苦労されたことはありますか？
それまで普通の専業主婦でしたからね。やっぱり様々な苦労がありました。
まずインドでは言葉が通じない。通訳も雇いましたが、やっぱり気持ちの部分では伝わりきらない。
『良いものを一緒に作りたい』という気持ちを伝えるためにも、自ら英語を学びました。
インドでは商慣習の違いにも頭を抱えました。
約束と違ったり、だまされたことも数多くあります。
日本人がインドで取引をして、まず挫折をするのはここではないでしょうか。
昨今、簡単に普通の人でもヘナは輸入できると考えがちですが、そう甘くはありません。
ヘナは農産物ですから、それゆえに品質を安定させる苦労もあります。
世界各国を訪ね歩き、良いものをつくりたいという気持ちを伝えていくうちに、良心的な生産者と素晴らしい技術をもつハーブ研究者に出会うことができました。
彼らと長年苦労を共にし、良い関係を重ねてきたことが幸いし、次々と新しい発想のヘナを開発し、今に至ります。
とにかく、一番苦労したのは商品開発ですね。
ハーブとハーブは調合しても、使ってみないと分からない。
とにかく日本人の髪質は染まりにくく、色落ちしやすいんです。単に色素を組み合わせればいいという問題でもありません。天然素材を使った商品開発は、本当に苦労しましたし、他のヘナメーカーも天然だけでここまで濃く染まるヘナは出来ないと思います。
世界で有数の『エコサートオーガニック認証』を正規に取得しているのも、国内では私たちだけです。認証原料を一部使用しているだけで、まるでオーガニックヘナと歌っているメーカーもありますが、安全性は段違い。
畑の選定から初め、認証取得には何年もかかり、商品化までに沢山の苦労がありましたが、おかげさまで国内で最も信頼されるヘナとして多くの支持を得ています。
白髪染めって毎月使うものですからね。使う度に髪が元気になる、健康になる安心な商品を提供していきたい。お客様が満足すると、次の月もその次の月も使ってくれる。
だから、長く経営していくためには、結局商品の良さが一番と商品開発に力を入れています。
また、講習会や勉強会でのフォローやお得意様への教育はしっかり行うようにしました。
店頭に置けば黙ってでも売れる…そんな商品が良いと、みなさん考えがちですが、本当に大切なのは商品を買った後のお客様の幸せです。
髪がきれいになって嬉しい、健康的に染められて安心と感じて頂くことが大切だし、次のリピートに必ずつながります。
ひとつひとつ丁寧に、背景もあわせながら説明することで、商品の良さは伝わると思いますので、講習会では必ず化学染料と合成洗剤の害についてもお話しています。
それらのことを知っていただくのも、私たちの役目だと考えています。
それらの商品をつくるにあたり、どのような点にこだわりをお持ちですか？
人間本来の美しさを引き出すチカラがあるのは、やっぱり天然由来の原料です。
頭皮や髪、肌にもやさしいし、地球にとってもすごくいい。
だから、100％天然由来原料を使用することにはとてもこだわっていますね。
また、単なる自称オーガニックコスメではなく、きちんと正規に認証を取得したオーガニック認証化粧品の開発にも力を入れています。
化学染料はもちろんのこと、石油系の合成界面活性剤や石油由来の成分は使用せず、動物実験も行いません。
また、多額な費用をかけた広告宣伝も行っていませんので、質の高い原料選びや開発費用にコストを充てています。原価をいとわず、本当に良いものをつくり、適正価格で提供していくことに重きを置いています。
今後、どのようなことを目指されていますか？
見かけだけでなく、本質や根本から『きれい』になることが重要だと思います。
本当に『これならすごい』と思って頂けるような商品展開を考えています。
全ての会社、お客様に選んでいただけるとは思っていませんし、末永くお付き合いいただける会社でありたいと思っています。世界には素晴らしい商品が沢山ありますので、足元は固く着実に進め、大手企業には手掛けられないような商材を提供していきたいですね。
それらのことを実現していくために、どのような人と一緒に働いていきたいですか？
同じ目的をもち、健康と美容の根本を改善することに興味がある人ですね。
女性がどこにお財布を開くかというと、やはり健康と本物の美容だと思っています。
髪に悩んでいる、白髪に悩んでいる方ほど本物の化粧品を求めています。
そうした人たちが、私たちのヘナを使って感激してくださり、本物だと感じてくださるのが何より嬉しいことです。
そうした方たちの為に、これからも末長く良いものを提供し続けていきたいです。
最後に、メッセージをいただけますか。
多くの方に気づいて欲しいのは、美しさは簡単便利に得られる表面的なものではないということ。単に髪に色が付いていればいいということではありません。
ヘナで健康的に髪が美しくなり、人生が豊かになる取り組みをしていきたいですし、そうしたことに興味がある方と一緒に頑張っていきたいですね。
単にヘナを「売る」だけでなく、その先の髪の幸せ、その人の幸せも提供できたらいいなと考えています。
「株式会社グリーンノート」を詳しく知りたい方はこちら
https://www.henna.co.jp/