代表取締役 荻野 芳隆
埼玉県出身。学生時代から海外に憧れ、世界各国を旅していたが、その中で日本の良さを再認識。
大学卒業後、株式会社船井総合研究所に入社。「食、健康、医療、美容、伝統産業」分野のコンサルタントとして携わる中で、食事の大切さを学び、東洋医学や食事療法の力を実感。
2009年に「株式会社結わえる」を創業。
「世の中の食生活を変える」というミッションのもと、誰もができる「メリハリ寝かせ玄米生活」を通じて、幅広い層からの支持を獲得している。
荻野社長は、もともと独立することを考えていたのでしょうか?
そうですね、社会に対する漠然とした不満があり、サラリーマンはなんとなくカッコ悪いなと思っていましたので、手に職つけて、独立しようと考えていました。
ただ、どんな事業で起業をするかは決めていなかったので、船井総研に入社したのも、多くの経営者と出会える仕事という点と、起業への近道になるのではないかと考えたからです。
そこから、なぜ飲食の事業を選択されたのでしょうか?
大学時代に日本中を旅していたのですが、その時に地方の酒蔵や味噌・醤油、水産・林業などの伝統産業が衰退しているのを目の当たりにして、どうにか解決したいと思っていました。
その後、船井総研時代に伝統食品メーカーを担当していた際に、東洋医学の先生と出会い、その先生のところにアトピーや癌、高血圧や糖尿病の方々が相談しに来ており、完治が難しい病気も、東洋医学や食事療法で治っていくということを目の当たりにしたのです。
それらの経験から、現代人の肥満や病気といった健康に関する課題だけでなく、米をはじめ国内生産品の消費減少による伝統産業・地方の衰退など、日本が抱える多くの課題は「食」を通じて根本的な解決ができると確信を持ちました。
その一つとして、玄米に注目されたのですね。
はい。東洋医学や食事療法を学ぶ中で、肉や白砂糖、精製塩、農薬、添加物の摂り過ぎが身体に良くないこと、逆に玄米を主食にした食事が一番身体に良いこともよく分かりました。
ただ、私自身、毎日呑みますし、美味しいものが何より好きなので、肉も魚も酒もダメなんて生活は出来ないし、つまらない、玄米も美味しくない、と思っていました。
そこで、なんとか玄米を美味しく続ける方法はないかと研究を重ね、つくりだしたのが「寝かせ玄米」です。
嗜好品や好きなものを呑み食いする「快楽食」は適度に楽しみながら、普段の食事は「寝かせ玄米」を主食とした「基本食」を食べる。
そんな無理なく健康でいられる食生活である「メリハリ寝かせ玄米生活」を提案しています。
「寝かせ玄米」は、どのような魅力があるのでしょうか?
まず、玄米はなぜ体に良いのかというと、精米した白米と違って糠(ぬか)や胚芽の部分にビタミン・ミネラル・食物繊維の副栄養素がたっぷりと含まれています。
その豊富な副栄養素のおかげで食べたものをきちんと代謝でき、太らず健康でいられるのです。
しかし、どんなに体によくても固くてパサパサした玄米では続かない。寝かせ玄米は圧力鍋で炊いてから、保温状態で3〜4日間熟成させています。圧力鍋で炊くことで食感はもっちもちに、熟成することで旨味が増します。美味しさを追求した玄米ごはん、それが「寝かせ玄米」です。
お客様にもその魅力が伝わっているのですね。
そうですね、「美味しい」「結果が出る」「続けられる」ことが、選んでいただけているポイントだと思います。
いくら健康になれると言っても美味しくなかったら続かないと思いますし、結果がでなければ意味がない。なので、「おむすび食べませんか?」ではなく、「ライフスタイルを変えませんか?」という想いで提供しています。
色々なダイエット方法を試してきたけど続かない、結果が出ない、どうしたらいいかわからないという「健康迷子」な方達は特に、すぐにでもはじめていただきたいです。
お客様により喜んでいただくために、どのような工夫をされていますか?
まず、「メリハリ寝かせ玄米生活」を多くの方に知ってもらい、続けてもらうために、さまざまな業態で展開しています。蔵前にある本店のような夜は居酒屋にもなる飲食店業態以外にも、池袋のWACCA・渋谷のヒカリエで展開している「いろは」という物販・イートイン・テイクアウトもできる店舗もあり、今後は地方にも出店予定です。そしててオンラインショップの運営も。
そして、商品開発にも力を入れています。
1日に玄米を最低1食は食べてもらうためにカレーやごはんのお供を作ったり、さらに、雑炊や混ぜごはん、玄米甘酒、糠で作ったサプリなど、玄米を使ったオリジナルブランドも多数展開しています。
「持続可能な食生活やライフスタイル」を提案するために多角的な事業を展開しているので、「飲食店を経営している」という感覚はないのですが、そういった総合的な提案をすることで、「良いものを選ぶ」消費者を増やしていきたいと思っています。
それらのことを実現するために、どのような方と一緒に働いていきたいですか?
結わえるのミッションやコンセプトに共感できる方ですね。
外食産業でバリバリ何百店舗も展開したいという人は向いてないかもしれません。現時点で知識がなくても、食や健康に興味があって、持続可能なライフスタイルに共感して下さる方。
あとは、今ECや店舗展開も強化していますので、事業展開に必要なことを自ら勉強し、改善してより良くしていこうという向上心があること。そして、素直でプラス的な発想ができる方ですね。
最後に、今後どのような展開を考えていますか?
オリジナルブランドのバリエーションを増やしたり、店舗数を増やしたりすることはもちろん、「トータルヘルスケア」のためのアプリ開発などもしたいと思っています。さらに、さらに、2021年頃には「結わえるヴィレッジ」も作りたいと考えています。
「結わえるヴィレッジ」とは、地方に展開する、まさに村のような施設で、農業や漁業はもちろん、味噌、しょうゆ、酒、ビールなどさまざまなものを伝統的な作り方で作ったり、食以外にも伝統的なモノづくりを体験できる場所です。
さらにレストラン、温泉、宿泊、別荘、ヘルスケア施設、まであって、それらはもちろん伝統的な建築技法で建てられている。
日本のいいものを、現代に合う形で「結わえる」ことで実現する、「古くて新しい持続可能なライフスタイル」を体感できる場所にしたいと思っています。
「株式会社結わえる」を詳しく知りたい方はこちら
http://www.yuwaeru.co.jp/