株式会社 ブロスアップ
代表取締役 原田 佳和
広島県広島市出身。
東北大学理学部卒業後、東京でITコンサルタント、外資系企業の営業職を経験。結婚後、これまでの働き方に疑問を感じ、起業・独立を決意。地元広島のラーメン店で約2年半の修行ののち、宮城県仙台市で1号店「だし廊」をオープン。現在、宮城県内で5店舗を展開している。
飲食業にたずさわることになったきっかけを教えてください。
大学4年間、大手ラーメンチェーン店でアルバイトとして働いていました。自分の中ではすごく楽しい思い出として残っています。だからこそ、起業・独立を考えた時に「ラーメン店をやろう!」と決意しました。今では、ラーメン店でアルバイトをしたことが人生のターニングポイントだったと思うほどです。
お店の名前が個性的ですね。「だし廊」の意味をお聞かせください。
絵画のギャラリーは「画廊」と言いますよね。当店は、日本の食文化の一つでもある「だし」がコンセプトです。「だしソムリエ」がつくる「だしのギャラリー」をイメージして「だし廊」と名付けました。
私自身、ラーメンを作ること自体は好きですが、どちらかというと「うどん」や「そば」などのだしの効いた料理の方が好きなんです。そこで、だしのホッとする感じをラーメンで作りたいと思い、完成したのが当店のラーメンです。飛魚や貝、鶏、海老、根菜などの自然の素材からとっただしに自家製麺を合わせています。
これまで経営の中で苦労されたことはありますか。
飲食業界、その中でも特にラーメン業界は、3年以内に7割が廃業すると言われています。当社は、新型コロナウイルスの流行前は海外展開を視野に入れて仕込みまで終わっていたのですが、コロナの猛威によりその計画が頓挫してしまうなど、苦しい時期を過ごしてきました。その大変な中で生き抜いていくには、努力はもちろん「運」もとても大事だと感じています。人に恵まれたり、立地の良い物件に入居することができたりと運を味方につけることができたかも、店舗を続けていく上で重要なことだと思います。
実力のある店が年々増えていく中、SNS等でいかにお店の良さを伝えていくかも鍵になってくると思います。
2020年、2021年も新しく店舗をオープンしていますね。多店舗展開するための秘訣はありますか。
多店舗を経営していくには、「こだわりのラーメンを作りたい」という職人としての役割だけでは難しいと思います。起業当時は、全て1人で行なっていたのでとても大変でした。ラーメン職人としての「自分の味を作る」という想いは大事です。しかし、多店舗展開をしていくのであれば、「作る人」「経営する人」に分かれて、周りの人を巻き込む力、人にどう任せていくかを考えられる力が必要だと考えます。
これから起業を考えている人や若者に向けたメッセージをお願いします。
どんな仕事でもそうですが、「好きじゃないとできない」と思います。また、変化が激しい飲食業界では、「どれだけ楽しいと思えるか」「継続していく覚悟があるか」も大事だと思います。会社では困ったことがあれば同僚や先輩に助けてもらえると思いますが、一人で起業するとそうはいきません。自分の場合は、身近な人が応援してくれ、妻が一番近くで支えてくれたことが大きかったです。その「覚悟」を持って挑戦して欲しいと思います。
「株式会社 ブロスアップ」を詳しく知りたい方はこちら
https://www.broth-up.com