バリュエンスホールディングス株式会社
代表取締役社長 嵜本 晋輔 

大阪府生まれ。高校卒業後Jリーグでサッカー選手として活躍し、2004年に引退。
その後2人の兄と共に家業のリサイクルショップを経営し、ブランド品を扱うリユース事業を立ち上げる。
三兄弟で洋菓子事業にも挑戦し、二つの事業が拡大する中でリユース事業を引き継ぐかたちで独立。
2011年に株式会社SOUを設立。2020年にバリュエンスホールディングス株式会社へ商号変更。

嵜本社長は、サッカー選手から起業家になったと伺いました。
どのような経緯でこれまでのキャリアを歩まれたのでしょうか?

サッカーを引退した後、セカンドキャリアを設計する上でまずは家業であったリサイクルショップで修行を積むことにしました。
別の会社に就職するという選択肢もありましたが、働く父親の姿は幼い頃からいつもかっこよく映っていましたし、家族の食事の場でも事業の話をしていたのでリユースの仕組みや重要性のことはよくわかっていて、何も知らない業界よりはずっと興味をもっていたものからスタートしてみようと思ったのです。そこで働く中で次第に視座が上がり、経営を意識するようになりました。
リサイクルショップで扱っていた電化製品や家具は、単価が上がらず中古として利益が出しづらい商材でしたので、ラグジュアリーな商材により可能性があると感じ、2007年にブランド品買取専門店『なんぼや』をオープンしました。
二人の兄と経営をしていましたが、異なる事業も立ち上げる中でそれぞれが独立する時が来て、私はリユース事業を引き継ぐことになったのです。

独立されてから苦労した時期はありましたか?

創業期は資金調達もできなかったので、お客様が日々来店される一方で、商品を買い取り還元することに難しさを感じ、自転車操業を繰り返していました。
その後事業が拡大し資金面の問題は解決されましたが、組織が急速に拡大する中で採用したコンシェルジュ全員に、会社のお客様に対する考え方を浸透させることが課題となっていきました。
人材の育成に関しては、個人任せの成長に限界がある一方で、マニュアル化し過ぎてしまうとそれぞれの個性が生かされないなど、トライアンドエラーを繰り返しながら常に改善をしています。

急速に事業が拡大していったということですが、どのような点が強みとなっているのでしょうか?

同業他社でもほとんどが同じような価格設定をしていますので、査定金額に大きな差はでません。だからこそ価格ではなく「この人に売りたい」と思っていただけるよう、ただ商品を買うのではなく、お客様がその商品と出会ってから別れまでのストーリーをお伺いし、そのストーリーも含めた価値に値段をつけ、買取をさせていただいています。
これまでブランド品のリユースは「お金がないからモノを売る」というイメージを持っている方が多かったのですが、そうではなく「ストーリーをもった商品を売り次の人につなぐ」ことだと考えています。そのようなお客様の立ち場にたった接客を大切にしています。

接客の質を高めるために、人材の育成に関してこだわっている点はありますか?

日々来店されるお客様は様々な思いをもっていて、こちらが買い取りたいと思っても商談が上手くいかない時があります。その時にお客様のせいにするのではなく、主語を自分にして、そのお客様の期待に応えるために自分に何が足りなかったのかを考えるよう、コンシェルジュに伝えています。
例えば今日できなかったことを改善しなければ、同じことは明日もできないと思いますし、そのGAPを埋めていかなければ成長しないと考えていますので、従業員の成長のために日々伝えています。

今後はどのようなことを目指しているのでしょうか?

フリマアプリが登場したことで、リユースは以前よりは一般的になってきましたが、自分のモノをお金に換えようという考えを持たない方はまだ多くいらっしゃいます。
そのような方々にリユースをもっと身近に感じてもらうために、『Miney(マイニー)』という新しいサービスを始めています。自分の持っているモノを写真に撮るだけで、過去から現在までの査定の参考価格が株価のように見ることができ、その商品が値上がり・値下がりしていることをプッシュ通知で知ることができます。
このサービスを通じて、リユースを利用したことがない方にも、自分のモノを売り新しいモノや経験を得ることを考えるきっかけを提供していきたいです。
また、会社としては一人ひとりの社員が趣味のように仕事をいきいきと楽しんでいる状況をつくっていきたいです。働きがいという意味で日本のトップクラスを目指したいですね。

それらのことを実現していくために、どのような方と一緒に働きたいですか?

自分の強みを理解して、それを最大限に活かすことを考えられる人ですね。様々な強みを持った人が集まり、それぞれの強みが最大化されたときに強いチームができると考えています。
そういったチームを作るうえで、自分の強みをチームの中で上手く機能させることを考え、逆に感情が邪魔をせずに弱みを手放せることが大切だと思います。

最後にメッセージをいただけますか。

わたしは、最初からすべて成功することはないと思っています。多くの失敗をポジティブにとらえて、1つでも多くのチャレンジをしていくことが大切です。
これからは個性の時代になるので、今働くことについて考えている人には、失敗をナイスチャレンジと応援し、個性を伸ばそうとしてくれる企業を選んでほしいと思います。

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https://www.valuence.inc/