株式会社ビジョナップ
代表取締役 田村 哲也
1958年生まれ。兵庫県出身。京都産業大学経営学部卒業。1981年、村田機械株式会社に入社、繊維機械の海外営業に携わりドイツ駐在やインド市場の開拓に就く。40歳で脱サラ起業し日本初の直輸入カーペットのネットショップを立ち上げるが2年で廃業。その後、スポーツビジョン研究の第一人者・愛知工業大学の石垣尚男教授から、ビジョントレーニングメガネの商品化の相談を受けプロジェクトに参画。2010年に商品化。2015年に「Visionup®(ビジョナップ®)」としてブランド化。

御社の事業内容について教えてください。

ビジョントレーニングメガネ「ビジョナップ」の製造販売を行っています。ビジョントレーニングとは、「視覚機能」を高めるためのトレーニングです。アメリカでは50年以上前から提唱され、そのトレーナーは「オプトメトリスト」という国家資格を持つほど、眼科医と同じくらいに広く認知されています。ビジョントレーニングを行うことで、眼球を動かす筋肉や眼筋を鍛えることができ、目標物を正確に捉えたり、目からの情報を脳で処理して体を動かす運動機能を向上する効果があります。スポーツ選手のパフォーマンス向上、発達期の子どもの視覚機能の向上、発達障害の子どもの学力・運動能力の向上、ディスクレシア(識字障碍)の治療、中高齢者の運動機能の維持回復などに有効であるとして、日本でも導入が広がりつつあります。

ビジョントレーニングに出会ったきっかけはありますか。

40歳の頃、ネットで海外ビジネスのサポートサービスをしていました。その頃に偶然、スポーツビジョンの日本の第一人者・石垣尚男教授(愛知工業大学)と個人の開発者の方に出会い、商品化や販売に携わらせていただくことになりました。石垣教授の「世界初のビジョントレーニング専用メガネを世に出したい。これで多くの人が助かる」という思いに共感し、最初は海外向けに展開、その後日本での販売を進めてきました。

一見するとサングラスのようですが、特徴を教えてください。

実はレンズ部分が液晶パネルになっています。電源を入れることでレンズ部分が点滅します。それにより視野を断続的に遮断して見えにくくすることで、脳を活性化し眼筋を鍛えます。 スポーツ選手であれば普段の練習中に装着するだけでOKです。視野を遮断するので簡単なキャッチボールですら難しくなりますが、その状況に慣れていくことで「ビジョナップ」を外したときには通常時よりも約10%動体視力が向上したというデータが出ています。

これまでに苦労されたことを教えてください。

ビジョントレーニングという考え方はまだ日本でも馴染みがなく、認知度が低い中から市場を掘り起こしていくのが大変でした。日本では、トレーニングといえばフィジカルトレーニングというイメージが根強く、目を鍛えることがパフォーマンスの向上にもつながることはなかなか認知されませんでしたね。
なので、まだまだマーケット開拓に試行錯誤を重ねています。

今後の展開をお聞かせください。

これからは、アスリートだけでなく成長期の子どもたちの発達・発育にも効果があることを伝えていきたいと思っています。動体視力などの“見るチカラ”は6歳から20歳頃までに急速に発達します。発達期にビジョントレーニングをすることで運動神経や反射神経の強化が期待できます。
他に、ビジョントレーニング教室の開催で、日本でも「目と脳を鍛える」という考え方を広めていきたいです。

起業を志す人へメッセージをお願いします。

やりたいことがある人は、その目標に向かって今からでもまずは動いてみることをおすすめします。動き始めると今の自分に足りないものが徐々に見えてきます。やってみないと分からないこともたくさんありますから。今はインターネットから様々な情報を得ることができます。少しづつでもいいので動きながら、得た情報を試しながらチャレンジしてほしいと思います。

「株式会社ビジョナップ」を詳しく知りたい方はこちら
https://visionup.jp