株式会社ボイス
代表取締役 李 晃赫

大学卒業後、税理士事務所に入所し、翌年アプリ企画会社に転職。同社にてベトナムオフショア開発立ち上げのため約1年間ベトナムに在住。
帰国後、2014年に旧東京モバイル株式会社を設立し、2017年に株式会社ボイスに社名変更。エンジニアに特化した人材紹介事業を行う。

李社長はもともと起業を考えていたのでしょうか?

はい、大学生の頃から自分自身の力で何かを成しとげたいという想いがありました。当時、スマートフォンが普及し始めた時期でしたので、スマートフォンを使った事業をアジアで展開したいと考えていましたね。
日本だけでなく、国を跨いでビジネスをしたいと思っていましたので、当時勢いがあり経済成長に注目が集まり始めていた中国に期待をし、スタートしました。

起業してから危機などはありましたか?

創業期が一番苦労をしました。何もない状態で始めましたので資金繰りが大変で、人材の確保にも固定費がかかりますので、売り上げを追いつかせるのに必死でしたね。
その時期を乗り越える上で、先を見越して行動することを心掛けていました。事業を切り替えたのもその1つです。最初に注力していたゲームアプリの事業では中小企業が勝てなくなっていると感じ、もっと売上が見込める市場で戦おうと考え、韓国人のエンジニアに特化した人材紹介事業をスタートしたのです。

なぜ、その事業を展開することになったのでしょうか?

アプリの会社を運営する中でエンジニアの確保に苦労すると共に、日本でのエンジニア不足が深刻であることを痛感しました。一方で韓国では失業率が高く、若年層の就職難が問題となっており、日本で働きたいと考える若者が多くいます。そこで、自分自身が韓国人ということを強みにして、両者をマッチングすることができると考えたのです。
また、外国人の履歴書を見ても、日本人にはよくわからないことや、エンジニアではない人がエンジニアの能力や資質を判断して採用することが難しいことなども課題と感じていました。
そこで、2018年に「Hacker Agent」というサービスを立ち上げました。求職者の方にコーディングテストを受けてもらい、その結果でスキルを測るというものです。
これを使うことにより、標準化されたスキルが可視化され、企業の人事担当者の採用判断をサポートすることができるのです。

他には、どのような点が貴社ならではの強みとなっているとお考えですか?

日本企業は今後、外国人の採用も視野にいれないと十分なエンジニアを確保できない状況にありますが、その中でも韓国人は隣の国で文化が近く、受け入れやすいということが挙げられます。韓国語と日本語は似た言葉が多いので、韓国人は日本語を習得するのも早いです。
私も含め、社内メンバーにも韓国人が多いことはこの事業を進める上で強みとなっています。
また、現地の大学との提携も進み、日本で就労するのに必要な日本語やプログラミングを現地で勉強した学生を紹介することができています。

今後はどのような展開を考えていますか?

世界からみた日本は、アニメやオタク文化がとても人気で、それに憧れをもって日本で働きたいと考えている方は多くいます。そのような方々と企業を繋ぎ、韓国だけではなく、中国や他のアジア諸国への展開もしていきたいです。
また、外国人を受け入れる日本企業は増えていますが、不動産契約や生活面のサポートなど整っていない部分がありますので、私たちが全面的なサポートをしていきたいです。
日本に来てから慣れるまでに不安を抱える方も多いと思いますので、日本で働く外国人同士のコミュニティをつくる働きかけもしていきたいですね。
組織としてはより信頼性を高めていくために、5年以内にIPOを目指しています。

それらを実現するために、今後どのような方と一緒に働いていきたいですか?

実際に海外に足を運んだことがあり、自分の目で見て日本との違いや温度感が分かる人、日本の置かれている状況を把握されている人がいいですね。また、ビジョンに共感いただき、この会社で働くことがその方の自己実現につながればいいと考えています。
これからアジアに展開していこうと考えていますので、グローバルに働いていきたいと思っている人を募集しています。

最後にメッセージをお願いします。

海外で仕事をする際には、現地で信頼のできるパートナーを見つけることが最も重要であると考えています。その国のことは現地の人が一番詳しいですし、現地で取引をする際に相手に信頼性があるかを判断するのは難しいので、そういったときに頼れる人が必要となります。
一方で、とにかく現地に足を運んで人に会ってみるなど、慎重になりすぎず行動することも大切です。

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http://voice-corp.jp/