スタイラー株式会社
CEO 小関 翼

1982年生まれ。東京大学大学院修士課程修了。
Amazonなど様々な企業を経て2015年3月にスタイラー株式会社を設立。
現在はファッションアプリ『FACY』(https://facy.jp/)の運営を行う。

早速ですが、起業の経緯を教えていただけますか?

もともとAmazonに勤務していたこともありますが、自分でも利用するにあたり、現在私たちが手掛けているファッションやいわゆるライフスタイル系のアイテムは、ユーザーと売り手の情報の差が激しいと感じていました。
例えばティッシュや紙コップなどのコモディティ化された商品は、ユーザーが自分自身で必要なものを把握できているのですが、ファッションや家具においてはユーザー自身が自分に必要なものか分からない、あるいは自分の判断が正しいかどうかが分からなかったりすると考えています。
例えば、「寒くなってきたから洒落たアウターが欲しい」とか「結婚式の二次会があるからブルーのドレスに合うネックレスが欲しい」など、そのようなユーザーは抽象的なニーズに基づいて商品を求めていますが、一方で色やサイズなど具体的なニーズは決まっていないケースが多いです。
そのため店舗に行くと、抽象的な自分のニーズが「自分はこれが欲しい」というように具体化されるのです。

なぜ、ファッションという領域なのでしょうか?

学術的な観点で言うと、ファッションは身体を保護するといった身体の延長的な要素もありますが、審美的にどのよううな格好がしたい、どのように人に見られたいという脳の領域に結びついています。
面白い領域だと思いましたし、起業するにあたって海外マーケットをリサーチしてみると成長しているのも分かりましたので、有望なマーケットとして考えていました。

今までに、苦労されたことはありますか?

我々のビジネスモデルは、売り手と買い手をマッチングするマーケットプレイスモデルですので、一度マーケットが拡がっていくようになると非常に強いのですが、初期の頃は大変でしたね。
例えばAirbnbで言えば、家の登録とユーザー両者がいないと成り立ちません。今では急成長していますが、4年くらいは停滞していたそうですね。
我々も初期は知り合いを辿って参画数を増やし、あとは小売と金融、海外をミックスして語れる人は少ないので話題に取り上げてもらえるようになりました。

貴社の強みはどのような点になりますか?

ユーザーが必要とするデータが統合されていることですね。
抽象的なモノを購入する際には店頭が一般的ですが、インターネット上でどこに何が置いてあるか集約されているサイトは我々しかありません。誰が何を欲しいのか、流通情報が手に入るという点ですね。
例えば、購買データを基にファッションの記事を約500程作成しています。広告費に応じたアイテムを並べるのではなく、ユーザーが何を欲しているか把握できていますので、非常に良いコンテンツ作りができています。

海外展開に至った経緯を教えていただけますか。

まず、海外では強烈に伸びている高成長分野の産業の一つであるという点です。日本の成長率は低いですが、アジアでは毎年10%くらいの成長率です。
もう一つは、アジアではスマートフォンで繋がりながらモノを買う、または来店してオフラインでモノを買うというのが通常になりつつありますので、初期からアジアの展開を視野に入れていました。
既に台湾には進出していますが、カルチャー的には日本企業は進出しやすいですね。台湾は日本のようなカルチャーもある一方、もちろん中国語を使っていますし、気候的には東南アジアに近く、中間的な市場だと捉えてビジネス展開しています。

今後はどのような展開を考えていますか?

現在ではインターネット上での情報提供のみですが、今後は店舗に訪れる前に『FACY』(https://facy.jp/)を起動して使ってもらう、あるいは入店してから使ってもらうという体験をしてもらいたいと考えています。
また、ある程度ユーザーの情報が蓄積してきていますので、それらを活用していきたいですね。

それらの実現のために、どのような方と働いていきたいですか?

地理的にも時間的にも広がりのある方ですね。マインド的にも日本に限られたキャリアを描きたい人だと成功しないと考えています。また、近視眼的に現在の自分の生活にこだわっているのではなく、将来どのようなキャリアを描きたいか強く持っている人のほうがスタートアップには向いていると思っています。

最後に、メッセージをいただけますか。

海外展開に対してハードルは高くないと思います。
直接行くにしても、大阪と上海では大阪の方が移動費が高いくらいですし、日本の社会自体が停滞しているので学びにいくスタンスの方が良いと考えています。
日本プロダクトの質やブランドはアジアからみると、まだ人気ですので通用する部分はありますが、意識としては遅れている面はたくさんあります。ビジネスチャンスは大きいですし、海外進出するにはラーニングにもなります。

「スタイラー株式会社」を詳しく知りたい方はこちら
https://styler.link/