リングロー株式会社
代表取締役 碇 敏之

1973年生まれ。北海道出身。
PC関連の会社から独立して2001年に中古PCの卸売を基幹事業とした有限会社リペアシステムサービスを設立。
2004年に株式会社RSSに組織変更をし、2013年にリングロー株式会社に社名変更。
「中古を活かした素晴らしきIT社会を実現する。リングロー」をスローガンに、現在はマレーシアやドバイに進出。

早速ですが、創業の経緯を教えてください。

もともと、PCなどを扱い競りを行う市場を運営している会社でアルバイトとして関わっていたのですが、そこで「社員になるか会社を自分で立ち上げるか考えて欲しい」と声がかかったことがきっかけです。
そこではアルバイトが15人ほどいたのですが、古株だった私は業務全般を任されていました。もともとは起業をしたいという思いがなかったのですが、アルバイトとして働いているうちにたずさわっていた仕事をきちんと事業化したいと思ったので、独立して法人化しました。

これまでの経営において、苦労された時期はありましたか?

いつの時期が苦労かと言うと、「いまこの瞬間」なのではないかと思っています。
これまで様々な苦労を乗り越えてきましたが、これから更なる道を作っていくことの方が重要ですし、この先より一層の危機が起こるかもしれません。
結果論でしかないかもしれませんが、今は「何があっても自分の理念信念を貫くしかない」と思っています。そうすることで、危機もチャンスもたくさん訪れてくるのだと考えています。

貴社の強みはどのような点にありますか?

仕入れ力と目利き力があり、それらを保証までワンストップで提供していることが強みだと考えています。
我々は業界の中でも上流にいますので、きちんとモノが確保でき、リユースに向いているか否かのジャッジをするための目利きがあります。
また、お客様の過失も無期限保証するサービスも提供しています。これらは、我々が店舗やインターネット販売をしてきたことによって必要不可欠だと感じたこと、また他の人がやりたがらないことに価値が見出せると考え、全面的に担っています。

なぜ海外への展開を考えられたのでしょうか?

7年程前に東南アジアを周ったことがあり、現地では「良くも悪くも合理的」で、だからこそ日本人の強みをもって勝負できるのではないかと考えたのです。
例えばアメリカでは大量に仕入れて販売するスタイルですが、日本人の場合は小さい規模であっても手間をかけて良い物を探します。
日本人のスタイルは合理的ではないかもしれませんが、それらの良いモノや高い技術を日本に留めておくのではなく、海外にも広めていきたいと考えたからです。

海外進出において、国の選定基準などはありますか?

基本的には、近隣諸国への輸出入のハブとして機能する国を選定基準にしています。
東南アジアを周った際に、シンガポールとタイを勧められたのですが、シンガポールには無形のサービスが多く、タイは日本人との親和性もありましたが日常で英語を使う頻度が少なかったのです。
結果として、ハブとして機能しそうなマレーシアに決めました。ドバイも同様に、アフリカ、西アジア、中東含めて人の往来があるからです。

今後の戦略としては、どのようにお考えですか?

2020年には海外5拠点を目指し、海外の営業担当を増やしていきたいと考えています。
語学というよりは業界理解、OA機器の理解ができる方と一緒に拡げていきたいですね。日本のPCや機器は優れていますので、日本人というだけで信頼と評価をしてくれていて、参入障壁は高くないと思います。
そのためには、働きやすい環境づくりをしていきたいですね。
当社にはマニュアルがありませんが、社員のポテンシャルを最大限伸ばせるかどうかが重要だと考えています。お客様と接した瞬間、会社の社長と同じ目線となり、当事者意識をもってもらえるように、働きがいをもってもらいたいと思います。

具体的には、どのような人と働いていきたいですか?

人を騙したり、自分の利益のために会社を貶めるような人でなければ大概良いと考えています。
もともと「70億人を顧客にしよう」と掲げていますので、その会社に合う人を採用するのではなく、多種多様な人材を取り込めるくらいに組織を強くしていきたいと考えています。

最後に、メッセージをいただけますか。

海外では日系企業が求められているにも関わらず、進出がほとんどされていないのはもったいないですし、どんどん出ていって欲しいと思っています。
日系企業の方たちには、日本のクオリティや考え方をもっと届けていって欲しいです。

「リングロー株式会社」を詳しく知りたい方はこちら
https://www.ringrow.co.jp/