株式会社バリード・ジャパン
代表取締役 山口 晃二

新潟県生まれ。求人広告会社での営業、大手総合商社系のコンサルティング会社にてFCビジネスコンサルタントとして経験。
2005年に株式会社バリード・ジャパンを設立し、2014年8月にはストレッチ専門店「ストレチックス新大塚店」を開業し、直営店舗、フランチャイズで多店舗展開。

早速ではありますが、起業した背景を教えていただけますか。

20代前半には地方都市の求人広告会社で営業職に従事しました。営業成績は幸い悪くなく、その成果を買われて東京本社に転勤、営業部マネジャーとして従事することになったのですが、大きな環境変化についていけず、営業成績がさっぱり上がらず挫折感を味わいました。
学歴もない私は、組織の中でのキャリアアップに限界を感じ、独立起業することを考えましたが「経営」のことを勉強しようと思い、FCビジネスコンサルティング会社に転職をいたしました。
そこでは複数のFC本部の拡大支援として、加盟店募集を請け負う業務を行いましたが、店舗ビジネスの立ち上げ方や育て方、成功ノウハウを各FC本部から学ぶことができました。
「フランチャイズとは本部と加盟店の1+1が3を生むシステム」であることを実感。様々な会社が理念共同体として急速に事業拡大していくフランチャイズビジネスのコンサルティングを行うべく、30才の時に独立起業いたしました。
その後、飲食店や学習塾、リラクゼーションサロンやフィットネスクラブ等のFC拡大支援に関わりつつ、FCビジネス発祥の地アメリカのビジネス視察、米国日本のFC進出支援のサポートを行うことに取り組みました。

FCビジネスの中でも、なぜ「ストレッチ専門店」のFC展開に至ったのでしょうか?

FC本部の拡大支援において、あるリハビリ特化型デイサービスFCの拡大に関わりました。
高齢化・介護予防ニーズの高まりを背景に、そのチェーンは2店舗から約4年で100店舗出店と急速に店舗数拡大をしました。その事業責任者を一時期行いましたが、店舗を利用する要介護認定者の方々は「一生涯現役でいたい」「いつまでも歩ける状態を維持したい」という切実なニーズで、店舗にて1回3時間のグループレッスンを継続利用、重度化防止に努めていました。
急速拡大の当事者として、日本の社会問題である「社会保障費の抑制」「健康寿命の延伸」を真剣に考えるようになりましたが、「ご利用者は病気が原因で、要介護認定者となりここを利用している。本当の意味で、介護予防・予防医療に貢献するには何をすべきか」と考えたところ「健康な中高年者のうちに健康増進を促すサービス」に着目しました。要介護状態となる原因の多くは、中高年時期の運動不足や乱れた生活習慣が原因でした。そこにアプローチできる運動サービスを研究するようになったのです。

それらの解決策として「ストレッチ専門店」に行き着いたのですね。

そうですね。習慣的な運動を行う場所としてフィットネスクラブがありますが、何十年もフィットネス人口は3%程度で横ばいです。この原因を調べると、まず「運動が嫌い、苦手」という人にとってフィットネスクラブ利用はハードルが高く、また「利用してみたが続かなかった」という方が圧倒的多数であることがわかりました。そのような人たちに向けて運動習慣を身につけていただくにはどうするか考えたときに、当時少しずつ店舗拡大していた「ストレッチ専門店」に興味を持ちました。
まず私自身が「運動不足・運動が続かない」人間だったので、ストレッチでどう変化するか、実験してみたところ「寝ているだけ」の施術で、運動したあとの爽快感が得られ、続ける毎に体が動かしやすくなってきました。その結果、いつも三日坊主で続かなかったジョギングを「継続してみたい」と思えるようになりました。約3ヶ月で5kgのダイエット、慢性的な肩こり・腰痛が緩和したことから「ストレッチは、圧倒的多数の運動不足・運動嫌いな方に運動習慣を促せる最良のサービス」だと確信いたしました。
運動習慣を身につけるための最大の課題は「モチベーション維持」です。ストレッチは動かしやすい体にするのと同時に「運動継続したくなる心」を手に入れることができるのです。これを専門店として業態開発、今までの経験を活かし自社FCとして展開できるのではないかと考え、2014年8月に「ストレッチ専門店ストレチックス」1号店を開業したのです。

類似店や競合店に比べて「ストレチックス」が選ばれている魅力はどのようなところにありますか?

まずコンセプトを「中高年者の健康増進」「地域密着型」「ストレッチを中心とした個別性の高い施術提供」に置いています。具体的には、繁華街でも商業施設でもない「住宅街立地」に出店し、半径2kmに住んでいる方々に様々なストレッチ体験の機会提供をしています。
プランとしても、定額月謝制の「シニアストレッチ」「ママストレッチ」会員コースを展開したり、血液検査イベントを開催したり、ストレッチに対する参入障壁を徹底的に下げる工夫をしています。
また個別性の確保として「完全担当制」「正社員中心のトレーナー配置」を行っていますが、これは「優秀な人材確保」に貢献しています。誰しも1回の施術で完全完治する人はおらず、中長期的な施術継続によって少しずつ改善していきます。また本気のトレーナーであればあるほど「1回きりではなく、継続的に担当したい」と希望します。そう考えられる”本気”のトレーナーが自然と集まってくるようになったのです。
これは目先の収益だけを考えれば、会社側は完全歩合制や短時間アルバイトによる運営を採りたがるものですが、私達は中長期的な発展を考えて「優秀な人材確保」「長期継続する顧客確保」の両面を叶えられる方針をとっているのです。

トレーナーのこだわりもお持ちとのことですが、今後、どのような方々と一緒に働いていきたいですか?

0から1を生む繰り返しのビジネスを展開してきましたので、ブランドを一緒に育て、自己成長できる方ですね。人材の成長は、ブランドの成長でしかないと思っていますので、全員でブランドをつくり、前に進めていきたいと思っています。
0から1を生むビジネスの成功体験があれば、独立とかしたいと思った時に、自分の自信にもつながると思いますし、0から1をつくることを楽しめる方と一緒に働いていきたいと思っています。
また、人としても、目の前の給料とかに振り回されるとかではなく、「自分はこうなりたい」という人生目標や設計を描ける方ですね。お店の看板というより、個人事業主のような感覚でいられる方ですね。

今後、どのようなことを目指されていますか?

2020年に100店舗を目指し、日本で存在感のある店舗にしていきたいと考えています。
FCオーナーの方々にも、ドミナント戦略として1地域で3店舗展開を目指し、地域NO.1の店舗にしていただけるよう伝えています。
また、直営店舗においては、2018年3月20日に文京区内3つめの店舗をオープンいたしますが、そのモデルを全国に提案していきたいと思っています。

「株式会社バリード・ジャパン」を詳しく知りたい方はこちら
http://stretchex.jp/