もうやんカレー株式会社
代表取締役 辻 智太郎

東京都杉並区生まれ。大学卒業後、スポーツ関連の会社に入社。
その際に、オリジナル「カレー」を発明し、開業のため退職。
1997年に新宿に1号店を開業し、現在10店舗展開。

早速ですが、創業に至った経緯を聞かせてください

もともと、親が商売をやっていたこともあり、「お前はデスクワークはできない、手に職をつけろ」とそそのかされていたこともあり、商売はしたいなと思っていて、まずは勉強のためにスポーツ関連会社に就職しました。
そこで、たまたま寮で料理の研究をしていたら、いい商品ができたので、有名店での修行を経て、もうやんカレーを開業しました。
会社自体も、フィットネス産業が下火になってきており、美容に転換する方向だったので、自分がやりたいと思っていたことと違うなと思い始めたのもきっかけですね。

なぜ、カレーを作ろうと思ったのでしょうか?

実は、カレーを作ろうと思っていた訳ではないんです。
スポーツトレーナーをやっていましたので、「パーフェクトな食事が何か」を考え、自然なもの、天然なものを取り集め、野菜のごった煮に、スパイスやだしを入れて、毎日研究して定まった味が、たまたまカレーに似ていて、それが、今商品として展開しているカレーの根源となっています。
カレーは、美味しいし、野菜もスパイスも粒のようにコンパクトにしたら美味しいですし、毎日食べても、体の調子もよくなりますしね。

今では、何店舗か展開していると思いますが、店舗のこだわりなどありますか?

カレー屋なので、食事をするのに快適な場所を提供することは考えています。
机も電気も壁も、自然な感じで木を使うようにしています。木の色合いや香りって落ち着くんですよね。だから、美味しくて、普段から来たいと思える場所を提供していきたいと思っています。

そんな快適な場所をどのような方々と一緒に提供していきたいですか?

同じ考え方の人ですね。食事を提供することで、お客様に美味しいものを食べてもらって、喜んでもらえることに楽しみを見出せる人です。
以前と比べると、飲食店で成功させよう!という人が少なくなっていると思うんです。だからこそ、より、目標や目的がないと難しいと思っているんですよね。
弊社では、外国の方も雇用していますが、彼らは、稼ぐという目的がはっきりしています。それでもいいと思うんです。だから頑張る方が多いと思っていますし。
私が20歳くらいの時は、バイクに乗りたい、買いたいという欲望に対し、とにかく稼いでいましたからね。そのためには何でもやっていましたし。
だから、目標や目的は持っていてほしいですね。

辻社長は、飲食業界に対して、どのような想いがありますか?

良い方向に進んでいっていると思いますよ。ファミレスも、昔と比べたら変わってきていますよね。それも、同じ業態同士で切磋琢磨してきたからだと思っています。
競合環境が悪化するというよりも、競合が増えたことによって、「頑張らなきゃな」という環境になっていると思います。選ぶのはお客様ですし、飲食店側は、それ以上のことをやらなきゃいけないと思っています。

その中でも、注目している会社、お店はありますか?

飲食店全般ですね。私たちのお店はカレー屋ですが、飲食店と捉えています。例えば、立ち食いそばや、おしゃれなレストランなど、すべてライバルですね。
業態問わず、良くていいものだったら、来店されると思いますし、そのために、我々も値段や分量、提供物などバランスをとりながらも、「everyday everybody」来れる場所を提供していきたいですね。
最近は変化が早いので、メニューの入れ替えも早いです。カレーの分量やトッピング、お酒の種類、組み合わせなど。
昔は、なんの酒かわからずに飲んでましたが、今の子は流行りに流されることも多いので、そのトレンドにのっていかないと、と思っています。

最後に、次の一手を教えてください。

現在、店舗運営以外に、レトルト商品や宇宙食など展開していますが、店舗自体は長くいるスタッフに任せて、外販に注力していく予定です。外販はスーパーとコラボしたり、レトルト商品は、今の売上の4倍にはしたいですね。
店舗出店に関しては、駅近くの新たな場所への出店を考えています。今後、海外旅行者が増えていくことや、駅近に集中することを考えた時に、駅近への出店は必須ですね。
海外展開に関しては、やりたいって人がいたら程度で考えています。おそらく、直営ではやらないですね。現地の人がやらないと意味がないと思っていますので、技術は教えるものの、経営は現地のことをわかっている方がやった方がいいと思っています。

「もうやんカレー株式会社」を詳しく知りたい方はこちら
http://www.moyan.jp/