株式会社 ペアキャピタル
代表取締役 田中 哲
1985年生まれ。熊本県菊池市出身。
大学卒業後、株式会社三井住友銀行へ入行。主に中堅・中小企業のソリューション営業に従事。事業承継支援やM&A、海外進出支援等に携わり、複数の銀行賞を受賞。2015年、株式会社日本M&Aセンター入社。2017年、株式会社fundbookに入社。2020年に独立。
株式会社ペアキャピタルの事業内容と設立経緯についてお聞かせください。
当社は、M&Aアドバイザリーや事業継承コンサルティングを事業の柱として、企業規模を問わずオーナー様の想いに寄り添い、会社の未来を共に創ることを目的としています。
現在、全国で休廃業・解散した企業は年間4万社を超えています。その原因の多くは「後継者不足」であり、この問題については、今後ますます深刻化すると考えられます。
健全な経営をしてきたにも関わらず廃業をしてしまうのは、そこで働いてきた方々の雇用を無くすだけでなく、日本の社会全体にとっても優秀な技術が失われてしまうことになります。だからこそ、私はM&Aに力を注ぎ、日本の財産である「中小企業を廃業から守りたい」と強く思い、起業を決意しました。
以前から起業について考えていましたか?
私は母子家庭で育ち、決して裕福とは言えない家庭環境でした。大学に進学後も、学費は自らのアルバイトで賄っていました。そのため「起業して成功すれば豊かな生活ができる」と思い、経営者を志すようになりました。また、経営者は数字に強くなければ大成できないと考えたため、大学卒業後は銀行に就職しました。そして、銀行員時代に中小企業の課題や事業継承問題に触れたことが、M&A事業で起業するきっかけとなりました。
「M&A」と聞くと、どちらかというとネガティブなイメージを持つ方もいらっしゃるのではないでしょうか?
確かに、そのイメージを抱く方も多くいらっしゃいます。また、譲渡・売却に伴うM&A支援会社への手数料が高く断念されるケースや、ノウハウがないままに買い手と直接交渉を行い、不利な条件で契約し、M&A成立後にトラブルになるケースなどを耳にします。メディアではM&Aの成功事例よりも「敵対的買収」のような報道を大々的に取り上げます。それゆえ、「M&A」と聞くとネガティブなイメージの方が強いのだと感じています。しかし、私たちはかつての「敵対的買収」のイメージから、「事業継続のための健全な手段」としてのM&Aを、より一般的な選択肢として広めていきたいと思います。
田中社長にとってM&Aとはなんですか?
M&Aとは、企業を存続させ、さらに発展させていくための手段です。後継者不在等を理由に企業が廃業をすることになれば、地域や社会にとって甚大な影響があります。かけがえのない存在を守るためにM&Aは有効な手段です。「会社の売却」を「恥」とする考えよりも、地域の雇用を守り、役員・従業員がワクワクするような環境を提供することが重要だという考えが世の中に浸透してほしいです。私たちは、悩まれるオーナーの方々へM&Aが最良の選択になるために、適切な条件で最適な相手とマッチングすることに注力しています。大手金融機関や企業で培ってきた経験とノウハウをもとに、愛情を持って1つ1つの企業と向き合います。
これまでに苦労したことはありますか?
資金繰りですね。会社を立ち上げたのはいいものの、予定していた案件が流れてしまい、来月の給料を払えるだろうか、と不安になった時がありました。ですが、窮地に追い込まれてから皆が一致団結したことで一気に業績が伸長し、今ではM&A業界史上最速での上場を狙っています。
もう一つ挙げるとするならば、HP制作をはじめとしたWEBマーケティングの施策検討がとても大変でした。今までは、全く違う業界にいたため、各費用の相場感も無いためマーケティング会社ごとの違いがわからず、悩んでいたのを覚えています。
最後に起業を志す人にメッセージをいただけますか。
反対する人々の「無理だ」と言う固定観念に負けない・流されないことを切に願っています。志を持って努力をすれば、前例がないことでも実現できる可能性があります。
「正しいと思ったことを諦めず続ける」ことこそが自分の人生を悔いなく過ごす秘訣です。 やって失敗したことは反省して改善すれば良いですが、やらなかったことは後悔として残り続けてしまいます。「自分の人生」という物語の主役は自分です。だからこそ、やりたいと思うことは迷わず挑戦していってください。
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