株式会社ピコトン
代表取締役社長 内木広宣 

東京工芸大学芸術学部デザイン学科でコミュニケーションデザインを専攻し、子どもの想像力を活かしたキャラクターづくりにたずさわる。
卒業後、株式会社リクルートメディアコミュニケーションズ(現 株式会社リクルートコミュニケーションズ)で働くかたわら大学時代の活動を続け、2007年に子どもに特化したコンテンツ開発をおこなう株式会社ピコトンを設立。

早速ですが、創業のきっかけを教えてください。

大学時代に研究室の活動で『オバケーション』という子ども向けのコンテンツに関わっていたことがきっかけです。子どもからオバケについてのアイデアを集めて、その中から面白いものをデザイナーがキャラクターにするというもので、誕生したキャラクターが、企業のプロモーションにつかわれたり、商店街の散策や町興しなど地域の活性化にもつながりました。
その活動を通して、子どもの自由な発想や想像力に可能性を感じ、その価値にみんなが気づく社会をつくることができないか?と考えるようになりました。
そこで、前職でディレクターを務めていたメディア事業が撤退になったのを機に、大学時代一緒に『オバケーション』を運営していたメンバーと3人で会社を立ち上げました。

起業してから、苦労した時期はありましたか?

創業してからの3年間が一番大変な時期でしたね。最初は『オバケーション』を事業化しようとしましたが、当時は何のつながりも経験もなくゼロからの営業活動でしたので、資金も減っていき、もやし炒めばかりの生活をしていました(笑)。
そこで最初にうまれたのが『シャッフルぬりえ』という、動物のパーツをいくつか組み合わせてオリジナルのぬりえをつくるというものなのですが、当時は世の中に子ども向けのワークショップという市場がなかったので、デザインの仕事をしながらそこで稼いだお金をつかい無料でイベントを開催していました。
イベントを行う中で子どもたちの反応を見て、自分たちがやっていることの価値を実感しましたが、それをどうビジネスにしていくかで苦戦をしました。

その時期をどのように乗り越えたのでしょうか。

イベントをパッケージ化して、自分たちが会場にいかなくても一定のクオリティでワークショップを運営できるようにしました。今ではコンテンツの種類も増え、日本全国で年700回ほどイベントを開催しています。
また、企業向けに子ども向けのコンテンツをゼロからつくるということも始めました。例えばこれまでに、読売新聞社から小学生の会社見学用のコンテンツ制作の依頼を受け、新聞をつくるための取材から作成までを模擬体験できるARコンテンツをつくりました。このコンテンツはどのような取材をしたかによって全く違う記事ができるような仕組みになっており、記者の仕事の本質を楽しく学ぶことができます。
また、最近話題になっているプログラミング教育についても、東芝未来科学館でプログラミング思考を子どもが楽しく体感できる舞台イベントを行いました。プログラミングと聞くとパソコンの前で学習するというイメージをもつかもしれませんが、言語ではなくプログラミングに必要な問題解決の仕方を学ぶことを目指しており、子どもにも理解できるように工夫しています。その他にも小学館集英社プロダクションと共同で『ドラキッズ×シャッフルえあわせ』という120万ダウンロードを記録したアプリを開発するなど、子ども向けに何を伝えたいかという目的に沿って工作やイベント舞台、アプリなど様々なコンテンツを用意できるのが当社の強みです。

そのようなサービスを通じて、どのようなことを実現していきたいですか?

子どもの想像力や、自由で突拍子もない発想に価値があるということを一人でも多くの大人に伝えていきたいです。
子どもがもっていて大人がもっていないのは、自由な想像性だと思います。それらを親や教える立場の人が制限してしまうことで、子どもは自由な想像力を失ってしまったり、周りの人と違うことをするのに臆病になってしまうのではないでしょうか。
そのため、想像力を活かせるようなコンテンツをつくり、子どもが何か面白いことをしたらスタッフが全力で褒めるようにしています。普通の動物のぬりえだと「ゾウは灰色」といった固定観念に捉われてしまいがちなのですが、『シャッフルぬりえ』は架空の動物のぬりえなので子どもたちが自由に色を塗ることができます。その他のイベントパッケージもすべて一人ひとりの子どもの個性が出る作りになっているため、親子で一緒に参加してもらうことでご両親が子どものこだわりや想像力に気づくきっかけになっていると思います。

今後はどのようなことを目指していくのでしょうか?

どんなイベントでも「ピコトンなら楽しい以上の学びがある」と思っていただけるようなブランド力をつけていきたいです。ピコトンが企画・運営しているという上でのクオリティをあげ、親子共に何かしらの学びになるような、モノ以外に気づきや感動を持ち帰っていただけるキッズイベントを提供していきたいです。
また、現在パッケージ化しているコンテンツに関しては、子どもとの接し方や褒め方など、運営スタッフのスキルを高めることで、常に質の高いイベントを実施できるように改善を続けています。

最後に、それらを実現するためにどのような人と働いていきたいですか?

とことん考え続ける人ですね。何かの受け売りではなく自ら考え行動し、簡単にできないと決めつけてしまうのではなく、自分なりにできる方法を考えられる人と働きたいです。
また、子ども向けのコンテンツに関わることを楽しめる人がいいですね。これまで多くのイベントを開催してきましたが、運営する人のやる気でイベントの質が大きく変わると実感していますので、楽しみながら企画・運営を行っていける人と一緒に働きたいです。

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https://picoton.com/